やわらかなまいにち
- AKI

- 2020年4月2日
- 読了時間: 5分
更新日:2020年8月26日

流れるように生きた方がラク。
器の大きな彼の影響を受けて 「人を頼ってもいい」と思えるようになった私は、
彼に出会う前よりもずっと、 今は生きやすい。
彼と出会う少し前。 当時の私は、 仕事に行くか、飲みに行くかの二択で 生活の大部分を占めていた。
誰かと一緒にお酒を飲むのが楽しくて。 転職した仕事も4年目を迎えて慣れてきた頃、 四六時中一緒にいた女友達と、 色々深く考え込むよりなら とりあえずお酒を飲んで楽しく過ごす! そんな時間を大切にしていた。
だけど本当は、 慣れてきた仕事も自信はなくて。 この先ずっと続けていくイメージも持てなくて。 本当はバリバリ働いて、 将来、何十年後もちゃんと続けている仕事に就けていて、 実家から出て、結婚もして子供も産んで、 独り立ちして生きていかなきゃ、なんて。 漠然と思ったりもしていた20代後半。
朝まで飲んでそのまま仕事に行く生活。 未来に光が見えない毎日。
彼と出会ったのは、そんな時だった。
初めて二人で過ごしたお蕎麦屋さん。 向こうから誘ってきた割には、 そんなにたくさん喋らない彼。 緊張が伝わってきて、 気づけば私の方が気を遣ってたくさん話していた気がする。
「いい人じゃん」 二人で過ごす時間を重ねる中で、 緊張が伝わってくるほど 自分のことを想ってくれる彼に いつの間にか自然と惹かれていった。
入籍して5年経った今も、 彼の前では、未だに 「かわいい女の子」で居させてもらえている。 大事にしてもらえていると、 言葉がなくても感じることができている。
誰かにちゃんと認めてもらいたくて。 しっかりしている自分で居たくて。
かつての私は、 どこか強がっていて、 人を上から見ていて。 「そんなの大したことじゃないよ」とか 「もう少し頑張ってみなよ」なんて 悪気なく押し付けてしまうほど、 自分自身の正義感に縛られていたようにも思う。 言いたいことがあったらはっきり伝えるのが正しいことで、 それは相手のためでもあるけれど、何よりも 善悪をはっきり主張できる、そんな自分でありたいと思っていた。 だから、思ったことは正直に、 強めの言葉で相手に伝えてしまっていたなと、 いま振り返ってみると思う。
今は、守るべきものができて、 「言いたいから言う」よりも 「平和な関係が保てるコミュニケーション」が大事だと 思えるようになっている。 かつてのように、 我慢して相手に合わせているんじゃなくて、 それもありかな、と余白を持って、 相手に合わせることができるようになった。 だから、 無理して人に合わせていた頃よりもずっと、今は生きやすい。
それは、 「なんでもいい」とおおらかに受け止めてくれる彼が 硬く力んでいた私の 心と身体を柔らかく解してくれたからに他ならない。 そして、 自分を貫くことよりも大事な 守るべきものを 私に与えてくれたから。
愛する二人の我が子と過ごす時間は幸せ。 でも、まだ幼い子供たちと過ごしていると、 小さなイライラが積み重なってしまうこともある。 子供たちには感情的にならずに優しく接したいと思う分、 なんでも受け止めてくれる優しい彼に甘えて、 八つ当たりしてしまうことも多い。 夜勤で帰ってきて疲れているはずなのに、 そんな私に、怒らず言い返さず、黙って居てくれる彼。 子供の世話もよくしてくれて、 時間があったら料理もしてくれて、ゴミ出しもしてくれて。 日常の些細なことだけれど、 それが本当に助かっていて、 感謝の気持ちでいっぱいになる。
八つ当たりさせてくれる彼だからこそ、 たまに度を越して彼を怒らせてしまうと、 素直に自分が悪かったと謝ることができる。 応戦しあって喧嘩をせずにいられるのは、 彼の思いやりの深さと 寛大さのおかげなのかもしれない。
何事も決めつけず押し付けず、 余白を持って、 なんでもいいと裾野を広げてくれる彼。 新しく仕事を始めようとしたときに、 何がしたいか何が好きかなんてわからなかった私だけど、 数字や統計や黙々と没頭することが好きな私を 尊重してくれた彼の言葉に、 新たな自分を発見することもできた。 人と話すのが好きで、得意だとも思っていたけれど。 そうでもなかったのかも…って、 今はそんな自分でも、素直に受け入れられている。
昨夏、結婚4年半を過ぎた頃。 彼に「天然だ」と言われたのは、衝撃だった。 自分は“しっかりしている人間”だと思っていたから。
猫みたいに気まぐれで、 すぐにどこかに行ってしまう自分も、 そう言われてみれば、 それが本来の自分だったのかもしれない。
強がって、 しっかりしている人間だと思っていたのに。 彼の前では、 天然でかわいい奥さんで居れたみたいだ。 それが、こんなに居心地がいいなんて。
認めてもらいたくて、必要とされたくて。 強くてしっかりした女性でいようとしていたかつての自分。
彼と出会って、 私の人生は、もっとずっと柔らかな景色に変化した。
ずっとかわいい人で居たい。 おばあちゃんになっても彼の隣でニコニコ笑っていたい。 ただそこにいるだけで、和やかな空気が生まれるような。 人を否定せず、肯定的で、楽しく同じ時間を過ごせるような。 そんな柔らかでおおらかな女性に。
善悪をはっきり伝えるのが 正義と思っていた私が、 今思い描く未来は、 あの頃とは少し違う。
子供が大きくなっても、仲良くしていたい。 一緒にお笑いを見て声をあげて笑って。 一緒に旅行に行って。 テレビを見ながら何気なく、今日の出来事を伝え合う。 そんな自然な毎日がずっと続きますように。
等身大で、 少し抜けてる私でも。 認めてくれて、必要としてくれて。 選んでくれて、本当にありがとう。
優しくて、寛大で、 誰よりも器の大きいあなたに出会えて、幸せです。 こんなにも穏やかで幸せな毎日をくれて、 本当にありがとう。





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